若島 正

定価: ¥ 1,995
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発売日: 2003-07-11
発売元: 研究社
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小説に対する想いにあふれてます
短編小説を対象にしていますが、語られるのは小説とそれをめぐる筆者の読書体験です。
私は、筆者に比べて読んでる量も少なく、読み込みの深さも足りないかも知れませんが、いち読書人として、筆者の読書に対する思い入れに共感できる部分が多くありました。
英米文学に関心がある人だけでなく、もっと広い範囲の読書好きにアピールできる内容ではないでしょうか。
英米短篇まったく読まない人の感想
読まないっすね。英米小説はまったく。シェイクスピアさえ読んだことないよ、ぼくは。ぼくにとって小説とは単なる(でも結構好きな)ヒマ潰しであり、日本のものしか読まない。
そんなぼくにとっては、なんというか、ナボコフ作品はじめ小説に溺れて過ごす喜びを知ってる著者が妬ましいとこもあるし、「そんなに溺れていいのかよ、もっと「冷静」な分析をしてくれよな~。「講義」なんだから」とか、しらじらしく思う瞬間もないわけじゃない。正直に言うとね。
英米小説に全く知識がないし、小説に対するスタンスが著者とは全く異なるんだけれど、本著は非常に楽しめた。どこで共感できたかというと、海外旅行に行っても本屋を回ってしまうという、読書好きの点になんだと思う。自分の読書体験を通じている話は、小説を読まないぼくにもとても共感できるものだったんですよ。小説ではないけれど、同じようなことはいろんな本を読んでいてぼくも体験することだから。
ラストのジョイス『ユリシーズ』の回が秀逸。最初の一文だけで、これだけいろいろ言えるなんて。しかも、マニア的にならないというか、小さい「解釈」に固執するのではないところがいい。くやしいけれど、英米短篇原書で読んでみようって気にさせる。
短篇講義
リチャード・パワーズやスタージョンの翻訳で著者を知ったが,かなりSFというか機械的な文章を書く人だと思った.
でもここに書いてあるのはひどく人間味溢れる文章である.
「はっきりと告白しておきますが,わたしは一冊の小説の世界以上に,わたしが生きている現実の世界をおもしろいと思ったことがありません」という著者の言葉からわかるように,本書には小説と人間への愛が溢れている.
